今年、 最低でも二回は皆様のお顔を展示会で拝見出来ることを楽しみにし ています。
もっと会いたいという物好きな皆様におかれましては、 どうぞご連絡下さい。会うだけなら貨幣との等価交換は不要です。
そんな戯言は程々にして、 私達の展示会などに関してはもう少し先になるのでまだ何も書くこ とは出来ませんが、 ファッション界はすでに今年の秋冬の新作の発表会がニューヨークで幕開けし、ロンドン、ミラノを経由して、今月末のパリがクライマックス。 (東京もあるが、 映画でいうところのエンディングロール程度なので除外) ということで全く需要はありませんが、大好評の勝手に雑談のコーナーです。
既に閉幕したNYも悪くないけど、やっぱりパリですな。 毎回心踊らされるコレクションがいくつもあります。まぁレディースについては出揃ってから書くとして、 既に発表されているメンズコレクションについてですが、 個人的にSarah BurtonによるAlexander McQueenが、 群抜きで良かったと思います。
WWDなどの大手メディアでは、PRADAやRAF SIMONSがメンズファッションの先取りしているとようなレポ ートを掲載しておりましたが、 先んじることがそんなに偉いのかねと思うのと同時に、 ドンピシャで当てることの素晴らしさはあまり評価されないのかと 思ってしまいます。今でしょ、今。( 最近TVでよく見る東進の国語講師は好きじゃないです。笑 ちなみに私は代ゼミの笹井先生が好きです。)
Sarah Burton率いるAlexander McQueenに関しては、McQueen本人がこの世を去り、 彼女が後を引き継いだわけですが、 本人の時代にも勝るとも劣らない仕事をしていると思います。( 人によって見解は様々でしょうが、 天才マックイーン亡き後の失望感が大きかった分、 余計に素晴らしく映ります。) ロイヤルウェディングではキャサリン妃のドレスの制作をしたことでも有名です。
McQueenが見せた、 生命と等価交換で生み出された作品は圧巻で、 そう言った創作には憧れますが、 本当の意味で女性の時代と言われて久しい昨今、Sarah Burtonは"今"という時代に対応した”Alexander McQueen”を表現しているように思えます。McQueen本人の時代とは異なった女性性を感じます。
とてつもないプレッシャーの中で、あの素晴らしいクリエーションを 続けるだけでも尊敬に値しますが、現在妊娠中でもうすぐ出産、 プライベートも大いに充実というリア充っぷり。
CelineのPhoebe Philoや、Stella McCartney(元The BeatlesのPaul McCartneyの実娘)、GUCCIのFrida Gianniniなど仕事と家庭を両立している女性デザイナーの活躍 が目立ちます。専業主婦志向が強い若い日本人女性の目にはどう写るのか。
女性デザイナーと言えば、日本にはクイーン玲さんでお馴染みで、 元祖カリスマ女性デザイナーの川久保玲氏がおりますが、 川久保氏の場合、デザイナー兼社長であり、お子さんもいらっしゃらないので 単純に比較は出来ません。(子供がいる= プライベートが充実という単純なことでもないです。念のため。)
川久保氏はどちらかというとMcQueenと同じタイプのデザイナーであるように思います。ちなみにMcQueenは生前にComme des Garcons homme plusのランウェイをモデルとして歩いています。
まあ、いずれにせよ川久保氏と比肩する日本人は時代的に考えてもこの先現れないと思います。現代に全盛期の王、長嶋のような国民的スターが現れないことと背景は同じです。
まあ、いずれにせよ川久保氏と比肩する日本人は時代的に考えてもこの先現れないと思います。現代に全盛期の王、長嶋のような国民的スターが現れないことと背景は同じです。
川久保氏はさておき、 時代が変わっていることは間違いなく、日本では、 サカイの阿部千登勢、トーガの古田泰子など、 日本でも仕事とプライベートを両立する女性デザイナーが今後益々登場して くるでしょう。そして、女性デザイナーは妊娠・出産から育児という経験を糧として、新しいライフスタイルを得て、それをクリエーションに反映させていくのでしょう。女の人は恐ろしいです、もちろん良い意味でね。次はLeucadendronの勢井さんですかね。(笑)
巷の女子会は死ぬ程つまらなそうですが、この人たちの女子会なら見てみたい。(笑)
巷の女子会は死ぬ程つまらなそうですが、この人たちの女子会なら見てみたい。(笑)
話が大分逸れましたが、 今回のAlexander McQueenにはメンズで久しぶりにワクワクしましたし、 トレンドもテクニックも現状への提言も盛り込まれ、"今" を感じることが出来るとても好きなコレクションでした。
さて、今月末のパリではどんな驚きがあるか今から楽しみですな。